江戸川区議会 平成28年第一回定例会 一般質問議会活動

2016年04月19日(火)

無所属の岩田将和でございます。通告に従いまして、これより一般質問を始めさせて頂きます。まず第1点目、障がい者スポーツの普及・振興についてであります。

スポーツには、世界と未来を変える力があります。1964年の東京オリンピック開催は、日本およびアジア地域で開催された初のオリンピックとなり、第二次世界大戦で敗戦した日本が、戦後の急速な経済復興を遂げ、再び国際社会の中心に復帰する象徴的な意味を持ちました。まさにスポーツが日本を大きく変えたのです。

 20118月に施行された「スポーツ基本法」においては、「スポーツは、障がい者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の種類および程度に応じ必要な配慮をしつつ推進されなければならない」とされています。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、障がい者のスポーツ参加を促すとともに、広く障がい者スポーツへの国民の理解を深めることが急務であります。しかし、現実には障がい者スポーツ施設の整備や専門指導者の不足、といった大きな壁が立ちはだかっています。障がい者が、いつでも気軽にスポーツをすることができる施設を整備する他、既存のスポーツ施設のバリアフリー化も急がれます。また、障がい者スポーツの裾野拡大や競技力向上を担う障がい者スポーツ専門の指導者養成が必要となります。これらが実現すれば、スポーツを通じ障がい者に対する理解が深められ、地域社会が当たり前に障がい者を受け入れていけることに繋がるものと考えます。

スポーツの本質は、スポーツを楽しむことにあります。スポーツを楽しむことにおいて、障害の有る無しで違いがあってはなりません。スポーツを楽しむことを国民が分かち合えたなら、結果的に障がい者スポーツへの理解がより進むことになると考えます。

そこで区長にお尋ね致します。今後、本区において障がい者スポーツの普及・振興をどう推進させていくお考えなのか、その具体的な施策がありましたらお聞かせ下さい。

 第1点目の関連で、オリンピック・パラリンピック教育について、教育長のご所見をお伺い致します。欧米ではオリンピック・パラリンピックを教育的な教材として捉え、テキストや副読本を作成する例が多いです。アメリカ、ドイツ、カナダでは国内オリンピック委員会が子ども用のテキストを作成して、これを学校の教師の判断で、その一部を授業の中で取り入れています。その内容は実に多岐に渡っていて、オリンピックの歴史や理念をパズルやクイズなどを通して分かりやすく説明され、そこから環境問題や平和問題にも発展していけるように工夫がなされています。

 オリンピック・パラリンピック競技大会の究極の目標は、「平和でより良い世界の構築に貢献すること」であり、このことは教育基本法および学校教育法における「教育の目標」とも共通するものであります。オリンピック・パラリンピックは学校教育における教材の宝庫であると言えます。そのため、オリンピック・パラリンピック教育は、特定の教科にかたよることなく、全ての教育活動で展開できると言えるのではないでしょうか。

 2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会で必要とされるボランティアは8万人以上と言われています。オリンピック・パラリンピックに何らかの形で関わりたい。そう希望する人は少なくありません。アスリートとしての出場は夢のまた夢でも、ボランティアとしてなら現実的な目標となります。子どもたちの自尊感情を高める上でも、ボランティア活動は非常に効果があると考えます。

 そこで、私は障がい者スポーツを学校教育に取り入れる効果として、まず障がい者スポーツに触れる機会が生まれること、障がい者スポーツを通した障がい者の理解促進、子どもたちにボランティアマインドを醸成すること、また、子どもたちに新たな障がい者スポーツやルールを考える機会を与え、新しい種目が生まれるきっかけにもなると考えます。これらは今やるべき大切な教育だと考えますが、教育長のオリンピック・パラリンピック教育についてのご所見をお伺い致します。

答弁

障がい者スポーツが身近なものになるよう、より多くの機会をつくり、促進に努めたい。また、全校でレガシー創造プランを作成し、ボランティア精神の醸成等を柱にオリンピック・パラリンピック教育に全力で取り組んでいく。

 第2点目は、投票所のバリアフリー化を含めた、障がい者の投票環境の向上についてであります。2014年、我が国は「障がい者の権利に関する条約」を締結致しました。本条約の締結により、障がい者の権利の実現に向けた取り組みが一層強化され、人権尊重についての国際協力が推進されることとなりました。また、この条約は、「われわれのことを我々抜きで勝手に決めるな!」というスローガンを掲げたことが大変画期的なことであり、障がい者の視点から作られた条約であることも特徴的なことであります。

 2015426日に投開票された東京都北区議会議員選挙において、自身の半生を描いた著書「筆談ホステス」で有名な斉藤里恵さんがトップ当選を果たしました。斉藤さんは1歳の時に聴覚を失い、うまく話すことができない中での選挙戦を戦い抜いた今回の当選は、障がい者の政治参加という観点においても大変大きな印象を与えました。しかし、選挙期間中は自身のチラシを配ることができない、筆談での演説は公職選挙法に違反する恐れがあるなどの状況があり、選挙運動は大変な困難を極めたそうであります。街頭演説や選挙カーからの挨拶など、有権者の耳に残るように選挙運動は展開されます。つまり、選挙運動は耳が聞こえることが前提で作られた制度に則って行われるのであります。

立候補した聴覚障がい者にも苦労があるのであれば、投票に行く聴覚障がい者の側にも苦労はあります。選挙期間中に候補者のチラシが配布されない、街頭演説で話を聞くことができないとなれば、誰にどのような理由で一票を投じるのか、その判断にも困難が生じます。我が国の選挙制度においては、やはり聴覚障がい者の視点が不在という現実が横たわっていると言えます。

手が不自由で字が書けない方や、一定の障害を持った方には、代理投票や郵便等投票などの制度があります。代理投票の場合は、家族の方が代筆することはできず、身体の障害や読み書きが不自由で、本人が投票用紙に記載ができない場合に、投票所の係員が選挙人の投票を代筆することができます。郵便等投票は、身体の障害や疾患のために投票所で投票することができない方が、自宅などで投票を記載し、郵便で投票を行う制度であります。

また、目が見えないという不自由さがある視覚障がい者は、投票所で点字器を借り、投票用紙に点字を打って投票することができたり、投票所の係員に代筆してもらえたりと、少しずつではありますが、投票における環境整備は進んでいると言えます。しかし、全国に約30万人いると言われる視覚障がい者の内、点字が読める視覚障がい者はわずか1割程度であります。

これから申し上げることは、私が考える投票所におけるバリアフリーのチェック項目と言えるものです。

1.投票所内の案内板の有無

2.スロープの有無などの投票所へのアクセス

3.車椅子の貸し出しや車椅子用の記載台の有無

4.ベビーカーの貸し出しの有無

5.点字の候補者名簿や点字器の有無

6.拡大ルーペや老眼鏡の有無

7.コミュニケーションボードの有無

8.介助員の配置

9.手話通訳者の配置

10.車椅子用トイレの有無

11.車椅子専用駐車場の有無

12.ガイドヘルパー制度の設置

本区においてはいかがでしょうか?残念ながら、現実社会は、障がい者が安心して暮らせる空間とはまだまだ言えません。愕然とした差別があることも事実であります。江戸川区は、この夏の参議院選挙から商業施設への期日前投票所の増設を決定致しました。本区においては、投票率の低下が大きな課題となっています。選挙人の利便性の向上を図り、投票率の向上を目指すという、今回のこの決定には大いに評価を致します。次にやるべきことは、障害という困難を抱える人でも投票しやすい環境作りであります。障害を有するゆえに、投票の機会が奪われるようなことがあってはなりません。

そこで、区長にお尋ね致します。投票所のバリアフリー化を含めた、障がい者の投票環境の向上についてのお考えをお聞かせ頂けませんでしょうか?

以上を持ちまして、私の第一回目の質問を終わります。有難うございました。

答弁

障がい者や高齢者に配慮した投票環境の整備は大変重要であり、現在、スロープの設置や代理投票などを行っている。今後も障がい者や高齢者の投票環境の向上に全力で取り組んでいく。